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「家族を想うとき」レビュー
新自由主義社会下の労働契約ではないフランチャイズ制の業務委託という労働法制に於いての自己責任により、労働問題、家庭家族の問題が相互に悪影響を及ぼし崩壊して行く様、家族の相互性、共感性に救いはあっても、社会システムは家族を救わない様が見事に描かれています。
新自由主義の世界は「市場」と「社会」の均衡を崩し、「市場」が前景化するにつれ「社会」が追いやられ、「市場栄えて社会が滅ぶ」現実が人間の世界を覆い尽くす、というご意見がありましたが、正鵠を射ています。
主人公が婦警に駐車違反の切符を切られるシーンで主人公が婦警にモノを言いたげに戻り、言うことなくまた戻って行く尻切れトンボのカットのシーンが主人公のやり切れなさを表し、新自由主義の象徴たるApple社のiPhoneの無機質な電子音による呼出音のシーンが労働者がシステムと機械に操られる人間疎外を表し、それぞれ秀逸でした。

映画「家族を想うとき」公式サイト
https://longride.jp/kazoku/

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